脂肪を分解する食品ってある?

食べれば脂肪を分解する食品には何があるのでしょうか。また、脂肪分解を助ける食品を摂取することでダイエットに役立つのは本当なのでしょうか。

仕事や運動で結構ハードに動き回ってカロリーも消費しているはずなのに、なぜだか脂肪が付いてしまっているのが悩み・・・。

こんなあなたのために、脂肪の分解に役立つ食品を紹介します。また、このような食品の摂取がどうダイエットに影響するのかもあわせて解説します。

コーヒーには脂肪を減らす2つの成分

脂肪を減らす身近な食品としてはコーヒーが挙げられます。コーヒーはありふれた食品なので誰にでも補えます。

なぜコーヒーを飲むと脂肪が減るのかというと、コーヒーに含まれるカフェインとクロロゲン酸というポリフェノールの2つの成分が含まれているからです。

まずカフェインについてですが、これを摂取すると脂肪分解酵素のリパーゼの働きを活発にします。カフェインを摂取すると体脂肪が分解され、血液中に脂肪酸というエネルギーの形で流れ出すのです。

血液中に脂肪酸が流れている間に運動をすれば、この脂肪酸が消費されてエネルギーを生成します。カフェインを飲んでから運動をすればカロリーの消費に役立つわけです。

ただし、1つ注意点があります。カフェインを飲んで体脂肪が分解されているその瞬間に運動をしなければ意味がないということです。もし運動しなければ、分解された体脂肪が再び脂肪組織に戻ります。これではダイエット効果はゼロです。

結局カフェインを摂取するだけではダイエット効果はないわけですが、カフェインのダイエット効果を明確にすると運動パフォーマンスを向上させる効果でしょう。

有酸素運動を開始したばかりの時、脂肪がまだ分解されていない状態なのでエネルギー源に体脂肪を使わず、筋肉内のブドウ糖を使います。筋肉内のブドウ糖だけで運動エネルギーを発生しているのです。

有酸素運動を開始して20分ほど経過した辺りから、体脂肪が分解されてエネルギー源に体脂肪も一緒に使われ始めます。運動のエネルギー源に筋肉内のブドウ糖と体脂肪という2つのエネルギー源を使えるわけです。

運動前にあらかじめカフェインを摂取しておくことで、有酸素運動の開始段階から筋肉内のブドウ糖と体脂肪の両方を使えるようになります。

そのため運動パフォーマンスが上がり、例えば運動中に疲れにくくなって走るペースが速くなった、走る距離が伸びた、というように運動量を増やせる可能性が出てきます。

消費カロリーは運動量に比例するので、運動パフォーマンスが上がって運動量が増えれば体脂肪もたくさん燃焼されるわけです。

さらに、コーヒーに含まれるクロロゲン酸には、褐色脂肪細胞という熱エネルギーを発生させる体の脂肪組織を活性化させる作用があります。

酢のクエン酸も脂肪燃焼に役立つ

酢にはクエン酸が含まれていますが、この成分にも脂肪を燃焼させる効果があります。酢を飲むことで疲労が回復する、という話は有名ですが、クエン酸の脂肪燃焼効果が関係しているのでしょう。

運動をしたり体を動かす時にエネルギーを使えるのは、細胞内にあるミトコンドリアという小器官が存在しているからです。ミトコンドリアが呼吸をすることでエネルギーを生み出し、そのために運動ができるし心臓も動くわけです。

このミトコンドリアがエネルギーを生成する過程にはクエン酸サイクルというものがあります。このクエン酸サイクルの一部を短縮させるのが酢に含まれるクエン酸なのです。

クエン酸の脂肪燃焼効果もカフェインと同様に考えるとよいでしょう。飲んだだけではダイエットに役立たず、飲んで脂肪が燃焼しやすい運動パフォーマンスが上がっている状態の時に運動をする必要があるということです。

普段よりもスタミナが増えて運動距離が延びれば、消費カロリーも増えるというわけです。