脂肪吸引後は脂肪が二度と付かないの?

脂肪吸引をした部分にまた脂肪が付くか付かないか、これに対する回答内容は美容整形の医師によって異なります。

「一度脂肪吸引したらその部分には脂肪が付きにくくなる」という回答と、「脂肪はまた付くので運動などが必要」という回答です。

実際に脂肪吸引を迷っている人にとっては重要な問題だと思います。そこで、脂肪吸引した部分の今後の脂肪の付き方について解説します。

脂肪細胞が減れば脂肪は付きにくい

脂肪吸引をすれば脂肪細胞の数を減らせます。実際に余分に摂取したカロリーが蓄積されるしくみは、脂肪細胞が大きくなることでカロリーを蓄積するのです。

この観点から、脂肪吸引で脂肪細胞を取り除いてしまえばそこには今後脂肪が付かないことになります。実際には脂肪吸引をしても脂肪細胞を完全に取り除くわけではないので、残った脂肪細胞に脂肪が蓄積されることになります。

このことを以て「脂肪吸引後はリバウンドしない」と言われることもあります。しかし、脂肪吸引後も余分にカロリーを摂取した場合、体全体として考えれば太ります。

普通に考えれば当然のことで、摂取したカロリーは消費されない限り体から消えるわけがないのです。

もし摂取したカロリーが体脂肪として脂肪細胞に蓄積されない場合、脂肪に変換されて血液中を永遠に流れ続けることになります。そうなると中性脂肪値が上がり、動脈硬化まっしぐらとなります。

じゃあ余分に摂取したカロリーは脂肪に変換されて体のどこの部分に付くのか?

脂肪吸引で脂肪細胞を取り除いていない、まだ脂肪細胞が残っている部分に集中的に付きます。例えば太ももやお尻の脂肪吸引をした場合、顔や二の腕やお腹などに集中的に付くということです。

ただし、脂肪吸引後は内臓脂肪により多く蓄積されやすくなります。言い換えれば、脂肪吸引後はお腹がぽっこりしやすくなるということです。脂肪吸引によって脂肪細胞をごっそり取り除いたほど、この傾向は強くなります。

脂肪細胞は分裂して増える

上では脂肪細胞が分裂して増えるという事実を考慮せずに解説しましたが、脂肪細胞はカロリーをため込んで大きくなりすぎると分裂してその数を増やします。

よく脂肪細胞が分裂して増えるのは子供の頃だけで、成人後は大きくはなるけど分裂することがないと言われてきました。

だけど最近の研究では、成人後であっても脂肪細胞が分裂することがわかっています。

ということは、脂肪吸引直後はその部分に脂肪が付きにくくなったとしても、今後太りすぎて脂肪細胞が分裂すれば普通に脂肪が付くようになるということです。