加圧下着を履くだけで痩せるって本当?

加圧下着を履いて寝るだけで痩せる効果がある、というのは本当なのでしょうか。また、加圧下着を履いた状態で運動をすれば脂肪が燃焼しやすくなるのでしょうか。

例えばゲルマニウム配合の加圧骨盤スパッツとか、「寝ている間に履くだけで燃焼して鍛えてくれる」とか書かれてあって、履いて寝るだけで痩せるのならこれほど楽なダイエットはありません。

加圧下着の痩せる効果や脂肪燃焼効果が本当なのかどうかを詳しく解説します。

加圧トレーニングの効果について

加圧下着の効果を解説する前にまず加圧トレーニングについて知っておく必要があります。なぜなら、加圧下着は加圧トレーニングのしくみを取り入れたものだからです。

加圧トレーニングとはどういうものなのかというと、これは筋肉を発達させるためのトレーニング法の1つであり、普通に筋トレをするよりも効率的に筋肉を発達させるための方法です。

加圧トレーニングのしくみを利用して筋トレをする時には、筋トレで筋肉を鍛えようとする部分に専用のベルトを巻きます。この専用のベルトできつく縛って血流を制限すると同時に筋トレをすることで、血流を制限しない場合に比べて筋肉がより発達するのです。

血流が制限されると筋トレをした部位が酸欠状態になり、これが筋肉のより大きな発達を促すのが加圧トレーニングの理論です。

よって、まず1つ目が加圧トレーニングとは筋トレのために利用するトレーニング法であること。2つ目が血流が制限された状態でなければ加圧トレーニングの理論が働かないこと。3つ目が筋トレをして初めて効果を発揮すること。

加圧下着の効果を考える際には、これら3点を理解することが重要です。

本当に履くだけで痩せるのか?

加圧下着を履くだけで痩せるということが現実的にあり得るのかどうかは、上の加圧トレーニングのしくみを理解すれば簡単にわかることです。

「1.血流を制限した状態」で「2.筋トレをすること」が必須です。左記の2点が満たされた状態で得られる効果は筋肉の発達です。

加圧下着を履いただけで血流が制限されるのかはおいといて、履いて寝ているだけでは効果がないのは理解できると思います。

また、専用のトレーナーの指導を受けながらやらなければ危険を伴う加圧トレーニングですが、素人が寝ている時に履いていられるほど安全に設計されたものです。

これを履いても血流が制限されるとは思えません。もし血流が制限された場合、体を長時間その状態に置いておけば組織が壊死する可能性も考えられます。

加圧下着を履いてトレーニングをしたところで、それによって脂肪燃焼効果が特別に引き出されることがないのも理解できたと思います。

加圧下着の正しい使い方

すでに解説した通り、加圧下着には痩せる効果そのものはありませんが、加圧下着の種類によっては、履いている時だけ脂肪を抑えつけてスリムに見せる効果があるものもあります。

言い換えれば、補正下着のような使い方です。

痩せるわけではないのだけど、外出中はオシャレしたいし履いている間だけでいいのでウエストにクビレを作りたい!という場合には優れたアイテムになると思います。